ご報告

2023年度 経団連自然保護基金 プロジェクト

UNIMAS大学と共同での動植物の生態調査をもとに

「コミュニティ・フォレストのエコ・ツーリズム開発」

Develop Eco-Tourism at Sabal area and its surrounding

through ecological survey of flora & fauna with UNIMAS and the native.

 

サバル近辺の森林の植物調査第1回 (2023年6月19日~24日)

 

今年は、該当地区であるサバル村やニャリタ村近隣の森林にある植物調査を、UNIMAS大学の学術チームと、現地の先住民族と共に、行っています

植物調査の第1回は、乾季の本格的に始まる6月後半に行いました。今年は、エルニーニョのせいか、例年より暑く感じるのは、先住民族の村人も、会う人毎に、暑い、暑いと言っておりました。

 

Dr.Qammil 講師が指揮を通り、サバル村近隣の国境へ向けての森林と、ニャリタ村のブリ山を中心にする森林の2か所を重点的に調査します。Dr.Qammil 講師は、国境へ向けての森林のクリンカン山脈で、新種の植物をいくつか発見しており、新種として登録されています。まだまだ、人に気づかれていない植物もきっと沢山あるのでしょう。

今回の1年間の調査で、新種の発見も期待するものの、新種は、ごく一部の人にとって、魅力があるものの、万人受けするものではない場合が多いですので、やはり、観光の素材となりうる、人々を惹き付ける植物や景観を中心に、調査を進めてもらい、年度末には、仮のハイキング道作成を目標にしています。

 

  

森の中で、ゆっくりと周辺を観察しながら、いろんな植物を探していきます。先住民族にとって、食糧や日用品として利用しない植物も、研究者にとっては、違う視点から、その植物の重要性を村人に共有していきます。森の知恵と学術的な知識の融合も、このプロジェクトの目的の一つです。

 

  

残された手付かずの原生林迄辿り着くのは、まずは、古い二次林を通って行かないといけませんが、そのような場所でも、興味深い植物を見受けます。ただ、イバン族の風習で、山の山頂付近は、神々が宿る場所として、開拓を行わなかったことが、今も、その森を、ある程度、そのままの状態で残しているため、少し登りきった所は、原生林に近い状態です

 

  

綺麗な小川が、いくつも流れており、滝などがある場所も、いくつかありますので、ツーリズムの目的地の一つに、中でも最適なものを中心にハイキング道を構想します。珍しいキノコや、ヤシの実のサラックは、このような鱗に覆われた仰々しい実ですが、甘いです。

 

  

前年度のカメラトラップは、全部回収せず、10個は、設置し続けて、観察を続けるものの、カメラトラップのカメラのアングル以外の動物や野鳥にも、植物調査の傍ら、目視での観察をしてデータを取ってもらいます。合わせて、植物や動物の貴重な情報を、先住民族の方々より、広く、共有してもらうための聞き込み調査も継続します。

 

  

ヤシの種類は、とにかく多いのが印象です。中には、かなり希少な種類もありますが、この植物学的に興味深い植物が、果たして、ツーリズムとして興味深いものになるかというのは、大きな課題となります。

 

 

夜は、幾つかの採取した標本を、整理し、記録を取り、大学に持ち帰り、標本として残します。このような積み重ねが、調査の基本なのでしょうね。

 

UNIMAS大学の学術チームからの報告書は、諸々データなどを整理した上で作成されますので、報告書が完成次第、翻訳したものを抜粋して、皆様にご紹介いたします。

 

植物調査第2回は、乾季が終わりだす、8月後半~9月を予定しています。

 

2023年 経団連自然環保護基金 「コミュニティ・フォレストのエコ・ツーリズム開発」 植物調査第1回と聞込み調査

期間:2023年6月19~6月24日

場所:SABAL村/NYALITAK村周辺の森林

責任者: Dr. Qammil Muzzammil

UNIMAS大学:

1. Mr. Mohamad Nafis  2 . Mr. Awang Ahmad Zahid  3. Ms. Khairunnisha  4. Ms. Nur Nabilah Huda 5. Ms. Umie Naylisa 

6. Ms. Nur Khaleeda  7. Ms. Nurazimah  8. MrMohammad Aizuddin Fahmi  9. Ms. Nur Sabrina

サバル地区:

Mr. Ragai  / Mr. Lanyau (Sabal村)  / Mr. Bill / Mr. Robin   (Nyalitak村)他

NPO担当:鍋嶋 / Alex Then

 

 

 

 

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