ご報告
2021年度 経団連自然保護基金 プロジェクト
コーヒー生産者組合構築
2022年2月17日~24日
コーヒー生豆センターにて、乾燥後の脱肉作業/選別作業
及び、
焙煎と、出来立てコーヒーの試飲会
及び、
クチン焙煎所でのコーヒー焙煎
無事に、2月15日に、経団連自然保護協議会の海外視察ミッションのオンライン報告会も終了し、資料と動画で報告させて頂きました。
可能であれば、下記のここで報告する詳細も、その報告会でお見せできるのが一番だったのですが、残念ながら、ほんの数日ですが、間に合いませんでした。
さて、毎日、夕方、サバル村より、1月22日以降、乾燥の状態の写真が1枚送られてくるのですが(数日、抜けてます)、その写真を、パラパラ動画にしましたので、下記ご覧ください。2月16日までの26日間の乾燥状態の変化をご覧いただけます。
採りたての赤い状態から、1週間ほどで、黒くなり、それまでは、黒いネットで直射を遮っての乾燥で、それ以降は、直射で乾燥続けました。
**下の写真は、少し待つと(待たなくても良い場合もあります)、写真が変わっていきますので、しばらくお待ちください。
コーヒー生豆精製の最終作業に突入しました。ここで、やっと、試行錯誤した脱肉機が活躍できます。脱肉して、本来ならば、数日、生豆を乾燥させるのが良いのですが、是非、喜びを全員で分かち合うべく、出来立てほやほやの生豆を、自家焙煎し、即座に、ドリップで炒れて(これまた、翌日まで寝かした方がよいのですが)、全員で試飲しました。
その後、生豆を、クチンのCHANG氏の焙煎所へ持っていき、焙煎してもらいます。ただ、生豆の乾燥が足りないようですので、生豆の乾燥を数日続けまして、完全に乾燥してから、焙煎し、再度、サバル村へ持っていき、村人自身で精製した高品質なコーヒーを飲んでもらう予定です。生豆の状態としては、CHANG氏が、「おーーーー」と唸るほど、非常に良い品質な状態で、この村の精製作業の丁寧さの評価を頂きました。
2022年
細かく、削れた粉上の殻(乾燥帯果肉)の部分は、最初の吹き出し口から出てきます。コンポストし甲斐のある逸材です。
その後、コーヒー豆の吹き出し口には、2方向に分かれるようになって、一方は、一つは、軽い物(乾燥した果肉の一部)を輩出し、もう一方が、最終地点のコーヒーの生豆が出てくる口となります。、
今回は、最終ポイントで、上手く分離できませんしたので、少し、手作業で、生豆と殻を分けていきます。将来的には、この作業は必要なくなりますが、脱肉機の生豆排出部に、網目状のネットなどで、分離できるようなものを、この作業をしながら、あれが良い、これが良いと、皆相談しながら、作業を続けます。
おそらくは、専用の何も考えなくてもスイッチ一つで、全てが出来る機械もある筈ですが、残念ながら、サラワクでは、至る所で探しましたが、見つかりませんでした。輸入する事を視野に入れれば、そういう機械はいくらでもありました。ただ、村人が、将来的に、自分たちで、運営していく際に、そのような部品などの設備の資金の捻出を考えるよりも、現地にあるもので、知恵を振り絞って、みんなで相談して、改良する、そういう事も必要になってきますので、この100%完璧でない機械で良かったと思いますし、そういうあるもので考えて何とかするというのは、イバン族の良い特性でもあります。
陸稲などのお米を脱穀する際に使う農具で、振るうと、はい、この通り(右側の写真)、殻と生豆が分離され、仕分けが容易に出来ます。
さて、いくつかは、果肉が割れていないものがありましたので、2回目の脱肉工程です。
これが、果実40㎏で、乾燥後に13㎏になったものから、生豆を取り出したものです。これが、出荷物となります。
一般的には、生豆の総重量は、収穫した果実の総重量の7%前後が、良い状態との事ですが、時折10%以上と良い場合もあれば、悪い場合は、3%と生豆の精製は、ばらつきがありますので、そのばらつきを少なくするためには、健全なコーヒーの木の育成が必要になってきます。
右手の写真で測りました(念の為申し上げますが、容器の分は重量に入らないようにしています)。
合計3.4㎏のコーヒーの生豆の精製が出来ました。 3.4÷40= ????% どうぞ、計算してみてください。
さて、これからが、一番重要な作業です。良くない生豆をはじいていきます。これがあるのと無いとでは、格段に販売価格を左右しますので、まずは、良くないものを外していきました。黒くなっているものは、病害虫の影響がありますので、コーヒー豆として使わない方が良いですので(ただ、一般に安く売られているのには入っているそうです)、販売物としてではなく、焙煎して自分たちで飲むもよいです。
テーブルの上に、全部の生豆を広げて、ダメな生豆を外していきます。
右の写真がダメなものです。が、結果として、村人は、少し神経質なので、逆に厳しすぎる感じだったようでした。実は、このダメなものをCHANG氏に確認してもらうと、一部は、使っても良いものでしたので、今回のものでは、ダメなものは、数グラムでしたので、まずまずの結果でしょう。
こちらが、出荷可能な生豆です。一応、粒の大きさで分けてみましたが、CHANG氏いわく、村人にここまでの作業は必要ないかもとの事で、ただ、一番細かい選別をしたことは、良い経験だったと思われます。
粒ぞろいもよく、後ほど、CHANG氏をうならせます。ただ、この原料のコーヒーは、ロングララン村のものですので、サバル村でこのレベルの果実を収穫できるかが、これからの試練ですが、頑張ってもらいますし、私たちも、見守っていきたいと思います。
、
本来ならば、この焙煎したコーヒー豆は、1日寝かした方が、より美味しく味合えるのですが、村人も落ち着かないので、試飲会を引き続き行いました。
まずは、LONG LELLANG村でも先陣を切ったRAGAI氏が、自分で焙煎したコーヒーを、まずは挽きます。
さて、RAGAI氏のコーヒーを試飲です。さすがに早すぎたのか、酸味がかなり強く、苦みが弱いですが、少し気になったのが、RAGAI氏は、焙煎の時、2ハゼしたと言っていたのですが、1ハゼが、少し長い感じだったので、1ハゼが終わっていなかったかもしれませんので、苦みがあまりない感じなのは、それが理由かもしれませんが、香りは、コーヒーの良いアロマが出ていたと思います。
さて、
右側の写真は
生豆をクチンの焙煎所へ
さて、精製した生豆をクチンまで持ってきて、CHANG氏に見てもらいました。容器を開けて、開口一番「おーーーー」。
その意味が不安でしたが、粒ぞろいも良く、ちゃんと精製されているとの事で、サバル村の作業の丁寧さに感心してくれました。
こちらは、良いとした生豆を取り出して、一応、確認です。粒の感じや、水分含有量を、目方で見てみます。
この生豆の状態で、3日ほど乾燥させると、焙煎するタイミングだとの事。
下の写真は、村人がダメだと判断したコーヒー豆を、見てもらいますと、意外や意外、大丈夫なものもありました。
右側の写真は、その向かって右側の塊のコーヒー豆は、商品にしても大丈夫だとの事でした。
これは、ダメな珈琲生豆の例です。
因みに、右側の写真は、向かって左側が、サバル村の精製の生豆、右側は、インドネシアから輸入したものだそうです。
生豆の状態は、はるかにサバル村に軍配が上がりました。
誇らしい気分となりましたが、これを維持していくには、益々の課題が待っています。
さて、焙煎を楽しみに、CHANG氏に生豆を託しました。
そして、3日間の生豆の乾燥後、早速焙煎です。その後の乾燥で、300グラムほど減少し(水分がとんだのでしょう)、合計3.1㎏の生豆を焙煎します。
ご参考までに、重量の変化
果実の収穫時(40㎏)⇒3週間の乾燥後(13㎏)⇒乾燥した果肉除去(脱肉)後の生豆(3.4㎏)⇒生豆乾燥後(3.1kg)⇒焙煎後(2.7㎏)
収穫時の果実の重量の7.75%が生豆、6.75%が焙煎後の販売物という結果になりました。
そして、焙煎されたコーヒー豆がこちらです。村の人
2021年 経団連自然環保護基金 コーヒー生産者組合構築プロジェクト
生豆センターにてコーヒー生豆精製、乾燥後の脱肉作業、選別作業 自家焙煎と試飲、販売用の焙煎
期間:2022年2月17日
場所:サバル・クルイン村
責任者: Mr. Chang Jong Yiaw
NPO担当:鍋嶋 / Alex Then Yin Siong
Sabal Kruing 村
Mr. Ekin Empati (対象家族1代表者)/ Mr. Ragai Maju (対象家族2代表者)/ Mr. Nyandang Wednesday (対象家族3代表者)
Mr.Bagon Bundan (対象家族4代表者) 及び、対象家族の奥様3名
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