ご 報 告
横浜ゴム株式会社様/「YOKOHAMAまごころ基金」のご支援による植林活動
2022年10月17日(月)~10月26日(木)
サバル森林保護地区
(ボルネオ島/マレーシア・サラワク州・シムンジャン)
この度は、当団体へのご支援大変ありがとうございます。
上記の日程で植林活動を終了いたしましたので、ご報告をさせて頂きます。
今回の植林は、マレーシアのボルネオ島側のサラワク州の州都
クチンより、南東120㎞に位置するサバル森林保護地区にて植林活動を行いました。
そのサバル森林保護地区の周辺には、先住民族イバン族の村があります。
その先住民族イバン族の村人10名で、2ha(800本)の在来種の植林を、10日間で行いました。
サバル森林保護地区
今回植林した場所のGPS情報( 1°04'56.4"N
110°55'59.6"E /
https://goo.gl/maps/R9NPiovRzHjFPQ1a7 )
サバル森林保護地区は、マレーシア成立以前のサラワク王国時代より、森林保護地区(面積-2,613ha)として制定されたものの(1927年制定)、先住民族の土地の慣習法に則って、その一部を所有する先住民族の村人や、それを買収した企業などが、開拓や開発、農地転換、伐採等をした為に、ほとんどの森林が二次林と化して、現代に至りました。
サラワク州政府では、その森林保護地区の森林再生のための一環として、1980年代後半には、一部の森林で、商業植林用(Acacia
Mangium等)の地区を設置したり、1995年には、サラワク州森林局のアグロフォレストリ―・センターが設置され、近隣先住民族に雇用と収入を促進するために、森林内での農業を推進してきました。同時期に、サラワク州森林局主導で、この二次林の森林の再生を目的に、熱帯雨林の在来種の植林が始まりました。
当団体は、1996年より、任意団体として、植林に携わってきましたが、2008年のNPO承認後は、経団連自然環境保護基金を始めとするご支援のもと、植林活動を継続してきました。
2022年3月の段階で、770haの二次林に、約353,000本の在来種を植えましたが、植林が必要な場所はまだたくさんありますので、継続の必要がありますし、植林後、約15年前後は、下草刈りなどの維持活動が必要となります。
<今回の植林活動のご報告>
1. 植林地の整地、植林用のライン作成作業(2022年10月17日~19日)
二次林の場所は、木が低く、シダや蔓、草などが多いため、植林用のラインを想定しながら、整備していきます。
その後、左右前後5m間隔の植林のためのラインを確保し、5m毎に目印の棒を立てていきます。
整地する前の二次林の様子。シダや蔓、下草に覆われています。
蛮刀(パラン)で、想定するラインに沿って、植林のラインの基礎を作っていきます。
植林のラインが開けましたら、そこに、左右前後5m間隔で、植える場所の目印の為の棒を立てていきます。
遠くからも見えるように、赤と白のテープを付けておき、そのテープは、植林後に回収します。
2. 苗木の入手、運搬作業(2022年10月20日~23日)
サラワク州森林局とサラワク州森林公社の苗木センターから、苗木を購入し、車両にて植林地へ運びます。
その後、植えるポイント迄は、背負子などを利用して、手作業で運んでいきます。
サラワク州森林局とサラワク州森林公社の苗木センターより、苗木を入手し、植林現場へ運搬します。片道30分前後ですが、整然と並べる必要があり、1回に運べる苗木が150本前後なので、6往復する必要があります。
植林地につきましたら、植林作業の基点となる場所に並べて、正確な数を把握し、数日、ここの気候に均す事も必要です。
翌日、植林の目印のポイントまで、運んでいきます。まずは、基点の近場は、手に持てるだけ(3~4苗)を運びます。
両手で運べる場所は、ごく一部で、大半の苗木は、、6~8苗木を背負子に入れて、両手は持てるだけ(合計10苗木)を
ポイントまで運びます。徐々に距離も伸びていきますので、この作業が一番大変だと言います。
3. 植林作業(2022年10月24日~26日)
苗木専用の穴掘りで、地面に穴を掘って、苗木のプラスチックのポット容器を外して、植えこんで、土を踏み均します。
緩効性の肥料を、苗木から半径25㎝より外側に撒きます。
2名1組となって、苗木穴作成専用の道具で、ポイントに穴を掘っる作業を行います。
穴掘りと同時に、プラスチックのポット容器を外して、苗木を植えこんでいきます。出来るだけ、不要な空間などには、土を入れて、最後に、土を踏みつけて、均します。
緩効性の肥料を、苗木の周囲の半径25cmより外側に撒いていきます。あまり近いと苗木が枯れてしまったりしますし、緩効性ですので、多少多めでも、距離を保てば、長くその効果が続きます。
植えこんだばかりの苗木。数か月後は、周りの草なども増えてくるので、来年早々、下草刈りなどの維持活動を行います。
まだまだ、小さいですが、5~6年もすれば、身長より高くなります。
Dryobalanops oblongifolia
Palaquium spp
4. 植林完了、看板前で、先住民族10名と集合写真
植林は、終了しましたが、彼らにとっては、終わりではありません。これが、始まりです。
今後15年位は、維持活動を継続していかなければなりません。
ご支援金額
横浜ゴム株式会社様 マッチング 222,750円
横浜ゴム株式会社様 「YOKOHAMAまごころ基金」 222,750円
合 計
445,500円
横浜ゴム株式会社様/「YOKOHAMAまごころ基金」のご支援による植林活動
場所
: サバル森林保護地区
日時
: 2022年10月17日~26日(10日間)
植林地面積
: 2 ha
植林本数
: 800本
植林樹種
: 1. Dryobalanops
oblongifolia (現地名:Kapur
Keladan)
200本
フタバガキ科リュウノウジュの仲間
2. Palaquium spp
(現地名:Nyatoh)
200本
アカテツ科ニャトーの仲間
3. Shorea xanthophylla
(現地名: Lun)
200本
フタバガキ科サラノキの仲間
4. Hopea kerangasensis
(現地名:Luis
Kerangas)
200本
フタバガキ科ホペアの仲間
サバル村 : Mr. Eklin Empati / Mr. Bagong Bundan / Mr. Ragai Manju / Mr. John Lading /
Mr. Nyandang Wednesday / Mr. Lanyau Ganyon / Mr. Subong Buyong
Mr. Jackie Enturan / Mr. Judas Julias / Mr. Anthony Bundan /
NPO担当
:酒井 /
Then Yin Siong / 鍋嶋
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